【革靴】マニュファクチャーズ スキンステッチコインローファーのレビュー!!マイファーストローファーにして、早くもマイフェイバリットローファー候補筆頭!!

革靴

タイトル、カタカナめちゃめちゃ多くなっちゃいました。読みづらくて申し訳ないです笑。読む気も失せるかと思いますが、ハートで感じてください。

さてさて、前回の記事でも書いたとおり、満を持しての初ローファー。色々探し回った末に辿り着いただけあり、履き下ろす前から大のお気に入りです。

Manufacturers(マニュファクチャーズ)とは!

ユニオンインペリアルなどを展開する世界長ユニオンが2020年に立ち上げた新ブランドです。

Manufacturerとは日本語で製作者のことで、職人さんたちが自発的に始められたブランドとのこと。製造はもちろん、企画や商品開発も職人さんたちが行っているようで、各モデル名は職人さんの名前からとられています。まさにManufacturersと呼びにふさわしいブランドですね。

新参ブランドではありますが、母体となっているのは のすけ も大好きな老舗靴メーカーのユニオンロイヤルです。技術力は間違いないですし、職人さんたちが自発的に始められたという特性上、熱意も十分に感じられる完成度になっています。

マニュファクチャーズのもう一つの特徴は、選択できる革の豊富さ。老舗だからこそ成しえることだと思うのですが、世界長ユニオンに保管されていたデッドストックから聞いたことのない革まで豊富に取り揃えています。オーダー時にも一通り見せてもらいましたが、他のパターンオーダーと比べても明らかに選択肢は多かったです。なんなら決められなくて逆に困っちゃいます。

すでにオーダーしたくなっているそこのあなた。どこでオーダーできるのかというと、常時受け付けているのは千葉県鎌ケ谷市にある工場のみです。ただ、わりと頻繁に全国のトレーディングポストさんでオーダー会を開催されていますので、関東圏以外の方でも比較的オーダーしやすいブランドかと思います。かくいう のすけ もトレーディングポスト青山店さんでのオーダー会でお願いしましたよ。

Manufacturers K.nishioのレビュー!

まずは簡単に紹介です。

前述の通り、マニュファクチャーズの靴は職人さんの名前をモチーフにモデル名がつけられています。K.nishioはおそらくフルサドルローファーを指してるんだと思います。マニュファクチャーズのフルサドルローファーはモカがスキンステッチ、つまみモカと2種類ありますが、多分モデル名はどちらもK.nishioです。

まずなによりも目を惹くのは、大胆に施されたスキンステッチです。他にもモカがスキンステッチになってるローファーはありますが、ここまでの迫力はありません。ほんとにかっこいいな。

詳細は後述しますが、アッパーはイルチア社のベティスです。凝りもせずまた黒靴です。

ラストはローファー専用のFSM-1でサイズは7 1/2。乗せ甲も可能ですが、今回は修正していません。

パターンオーダーらしく細かい箇所の調整が可能となっていますが、そこらへんも都度ご紹介できればと思います。

FSM-1!!

マニュファクチャーズは4種類のラストで展開されています。紐靴用の3種類とローファー専用の1種類です。

紐靴用の3種類については、ウィズとつま先の形状が異なるようです。種類としてはラウンドトゥ、ポインテッドトゥ気味のラウンドトゥ、スクエアトゥという感じで分かれてます。どの木型のウィズがどのくらいって聞いた記憶はあるんですが、気持ちはローファー一択だったんで正直あんまり聞いてなかったです。すみません、はい。

こちらの3種類は試着すらしなかったんですけど、後学の為にも履いておけばよかったと後悔してます。

それはさておき、本題のローファー専用ラスト、FSM-1について。

大きな特徴としてはカカトがコンパクトという点。

ローファーの為ある程度抜ける感覚はありますが、他のブランドに比べるとかなり食いつきはいいです。J.Mウェストンの180はカカトが抜けてしょうがなかったんで泣く泣く諦めましたが、こちらはなかなかの食いつきっぷりです。

踏まずは意外と絞られてます

どこにも明記はされていませんが、木型の設計思想としてはユニオンロイヤルのものを引き継いでいるようで、おそらく後方屈曲型の木型が採用されているんじゃないかと。

かっこいい

バチバチのフィッティングではありませんが、足に沿って全体的に無理なくフィットするような感じです。のすけ がいつも気になる右足小指近辺の圧迫感も感じません。

紐靴じゃないんで分かりづらいかもしれませんが、中心線はしっかり内側にあります。

捻じれ具合もほどほどなので、この辺も自然なフィッティングに繋がっているかと思います。

イルチア社 ベティス!!

アッパーはイタリアのタンナー、イルチア社のベティスというカーフです。いったいいくつ黒靴買うんでしょうね。

さて、革靴界隈では有名なタンナー、イルチア社。数年前に廃業したという話も聞きますが、真偽は不明です…。ネットの海を漂っても噂ばかりでソースが出てこんのですよね。ただし、マニュファクチャーズのオーダーでは世界長ユニオンのデッドストックを使われているというお話を聞いたので、ことマニュファクチャーズのオーダーに関して言えばかなり希少な革だと思います。のすけ のオーダー時点で残り数足なんてお話も聞きました。

そんなベティスですが、他の黒靴と比べると色がやや薄いような印象を受けます。「黒」というより「炭黒」といった感じ。しっとりとした質感も相まって、ややカジュアルな雰囲気です。

また、肌理はかなり細かく、デリケートクリームだけでもじんわり光ってます。

全体的な雰囲気としてはウルトラウェストンのタンポナートカーフに似てるような気もしますが、あちらよりもいい具合な経年変化を遂げそう。

シンプルで素朴な感じ、なかなか好みです。

ところで、マニュファクチャーズで選ぶことのできる革ですが、ドレスシューズとしては定番どころのワインハイマーやアノネイなどのカーフなんてところは当然押さえていますが、スエードやシボ革などのカジュアル寄りの革が豊富に揃っていました。黒のシボ革だけで6種類くらいあったと思いますし、なによりも色の幅が広いです。水色っぽいスエードやベージュがかったシボ革など、他では見たことのない色の革がたくさんあり、見てるだけで楽しかったです。

しかもコンビでもオーダーできるということなので、可能性は無限大です。ほんとに革を選ぶだけでも中々苦労するので、オーダーを検討中の方はある程度絞ってから行かれるのが吉です。マニュファクチャーズのインスタにサンプルがたくさん上がってるので、こちらも要チェックですよ。

その他、細かいディティール!

ここからは細かいディテールなんかを一挙にご紹介します。

まずは何といっても大迫力のスキンステッチ。

まさにこの革靴の「顔」です。

のすけ にとって初スキンステッチでもあるわけですが、しげしげと眺めていると最初にこれ考え付いた人すごいな、と思います。冷静に考えて、革の下縫うって変態すぎません?(最上級の賛辞)

正直、今までスキンステッチにあまり魅力を感じてなかったんですが、実物見ると確かに心をくすぐる何かがあります。これは素晴らしいものですね。

そして次は個人的にもっともツボなポイント。

シームレスヒール&キューバンヒール

もうたまらんな、この後ろ姿。

シームレスヒールもキューバンヒールも大好きなんですよね。それが組み合わさってるって最高じゃないですか?しかもヒールはめちゃめちゃキレイな洋梨型。

この組み合わせでめちゃめちゃドレスドレスしてます。もう最高。

そもそもこの価格帯でシームレスヒールってのがやばくないですか?まじで意味分からんです(最上級の賛辞)。

でも実はシームレスヒールこれが初めてなんですよね。シームレスヒールだとフィット感落ちるなんて話も聞きますがどうなんでしょう。要検証ですね。

ソールは標準でヒドゥンチャネルです。またソールの色は選べたような気がします。

ソール自体もアップチャージかかりますが、レンデンバッハかバーカーのオークバークソールを選ぶことができます。今回は返り重視で標準のソールにしてますが。

またこちらもオプションでハーフラバーやトゥスチールも付けられます。最近はあまりトゥスチール付けませんが、ローファーはトゥ削れやすいイメージがあったんで、今回はビンテージスチールをお願いしてます。

まとめ!

世界長ユニオンの新ブランド、マニュファクチャーズからフルサドルローファーのレビューでした。

靴好きの心をくすぐるこだわりが随所に見られる素晴らしい靴です。職人目線の靴ってこういうことなんだなと思いました。

木型も申し分ないし、アッパーの選択肢も豊富。ココンと並び、もうここの靴だけでいいんじゃない?と思っちゃいます。思うだけなんで、他の靴も買うんですけど。

肝心の履き心地のなんかはまた詳細をレビューしますので、乞うご期待!

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