【革靴】革靴に使われる革の種類をまとめてみたよ!②

革靴

前回の記事でまとめきれると思ってたんですが、全然終わんなかったんで続きをやっていきますよ。

今回で終わればいいんですが、もしかしたら第3回に続くかもしれんです。

加工の種類による分類

鞣し工程の途中に加工したり、鞣し後に加工したりした革の種類です。

銀付き革

要は皆さんが普通に想像する革のことです。

前回の記事でもちょろっと書きましたが、革には銀面と呼ばれる部分があります。その銀面を加工せず、そのまま活かしたものを銀付き革と言ったりします。

特になんの加工もしないので、革本来の風合いを楽しむことができます。

ただ、特に加工をしていないということは、革本来のトラや血筋などもそのまま残ってしまうため、銀付き革となるのはクセのない上質な原皮のみとなります。

ガラスレザー

一般的には銀面をサンドペーパーなどで削り、その上から顔料系の塗料や合成樹脂などで覆ったものをガラスレザーといいます。

チャーチのポリッシュドバインダーカーフとかトリッカーズのブックバインダーカーフとかもガラスレザーの一種です。

要は銀面をコーティングしているので、メンテナンスフリーで耐水性にも優れているのが特徴です。

ただその反面、靴クリームが浸透しにくく、履きシワが亀裂になりやすいなんて話も聞いたことがあります。

ただチャーチのポリッシュドバインダーカーフなんかはクリームも浸透するし、ヒビ割れも起こりにくいなんて話も聞くんで一概には言えなさそうです。

シボ革(グレインレザー)

細かい凸凹がついた革のことをシボ革とかグレインレザーって言ったりします。

シボ革には凸凹をつける方法によって、以下の3種類があります。

  • 揉み革
    • 鞣す過程で物理的に揉むことで凹凸を出した革のことです。文字通り揉んでいるので柔らかい革になりますが、他のシボ革に比べると作業効率が悪く、あまり革靴には使われてないみたいです。
  • シュリンクレザー
    • 鞣す過程で特殊な薬剤を使い化学的に革を収縮させ、凸凹を出した革のことです。どのような凸凹が出るかは出来上がるまで分からないため、製造には緻密なノウハウが求められる製法になります。揉み革ほどではありませんが、比較的柔らかい革です。
  • 型押し革
    • 鞣す過程でプレス機を使い、文字通り型押して凸凹を出す革のことです。他の2つに比べると生産効率が高いので、革靴としては1番使われてるシボ革だと思います。プレス機によって熱を加えられているため、カリッとした革になります。

シボ革全般として、凸凹がついていることから傷や雨の跡などが目立ちにくいことが特徴です。そのため、カントリー系のカジュアルな革靴に使われることが多いのような気がします。

起毛している革

起毛している革として代表的なものが以下の2つです。

  • スエード
    • 鞣す過程で床面をサンドペーパーなどで削り、毛羽立たせている革のことです。革の組織で一番丈夫な銀面が残ったまま鞣されるスエードを銀付きスエードなんて言ったりします。この状態のスエードは見た目よりも耐久性が高く、また毛羽立ちにより撥水性も高いため、カントリー系の革靴に使われるケースも多いです。
  • ヌバック
    • 鞣す過程で銀面を削り、毛羽立たせている革のことです。銀面は床面に比べて滑らかな部位なので、その銀面を削ったヌバックはスエードよりも毛足が短く、キメ細かい革になります。

スエードもヌバックもどちらも起毛した革ですが、その質感の違いからスエードは秋冬、ヌバックは春夏向けの素材として使われることが多いような気がします。

オイルドレザー

文字通り、鞣す過程で油分を多く加えて仕上げた革のことです。普通に銀付き革をオイルドレザーとするケースが多いと思いますが、スエードやヌバックをオイルドレザーとして仕上げるケースも多々あります。

ホーウィン社のクロムエクセルとかパラブーツのリスレザーなんかが有名ですね。

油分が多いため撥水性が高く、革もそれなりの厚みがあるケースが多いので柔らかくも丈夫なことが特徴です。

また原理はよく分かんないんですけど、傷がついても油分でカバーすると目立たなくなるケースが多いようなので、傷にも強いです。

撥水性が高く、丈夫で傷にも強いため、ワークブーツとかに使われるケースが多いみたいです。

パテントレザー

銀面をエナメルで覆った革のことです。パテントっていうのは英語で特許という意味らしいですよ。

銀面を樹脂で覆っているという点においてはガラスレザーと同じなんで、ガラスレザー同様水や汚れに強い革です。

またエナメル特有の光沢や女性のドレスを汚さないという理由から、現在ではパーティーなど夜間の礼装用とすることが多いです。

ただ現代日本においてパーティーに出席する機会が多い方などはそうそういないので、パテントレザーの靴はほぼぼ見かけることはありません。

一般市民にはストレートチップで十分です。

まとめ!

ふぅ。全然終わらない。

とりあえず今回も一旦ここで終了です。

あともう一回だけ続きますんで乞うご期待!

前回分はこちらからどうぞ。

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