【革靴】エドワードグリーン カドガンの履き心地をレビュー!82ラストは甲薄の救世主となり得るか!?

革靴

今回はエドワードグリーンのカドガンの履き心地をレビューしていきますよ。

履き下ろしてから一年ちょっと経過するカドガンですが、履いた回数としてはたぶん35回くらいかと。ペーストしては月2,3回くらいですかね。たぶん。

まだまだ馴染む余地はあるかと思いますが、いったん途中経過をご報告させていただきますよ。

まずは簡単にカドガンのおさらい!

英国靴最高峰の一角、エドワードグリーンが生み出した内羽根セミブローグの傑作、それがカドガンです。

セミブローグのマスターピースにふさわしく、ブローギングの大きさや配置などのバランスが絶妙で、カジュアルとエレガントを両立する外観になってます。理屈抜きで本能が感じる格好良さです。

ラストは珍しく82ラストです。82ラストってあんまり見かけませんよね。202ラストのほうが英国靴っぽくて人気なのは分かるんですが。そもそもEG自体が82ラスト推してない気もするんですよね。国に合わして変えてるのかしら?

そんな82ラストですが、202ラストの後継として開発された木型です。特徴としては、インサイドストレート・アウトサイドカーブやラウンドトゥを受け継ぎながらも、よりシャープな印象となるよう微妙にロングノーズで細身な木型になってます。

肝心の履き心地は!?

さて、肝心の82ラストの履き心地ですが…

履きおろし

中々ええ感じです。

全体的に際立って特徴的なところはありませんが、めちゃめちゃバランスのとれた木型だと思います。

エドワードグリーンといえば、カカトの食い付きが〜とか、足裏の立体感が〜という話をよく聞きます。が、他の靴比べて、それらが際立っているか、というと個人的にはあまりそう思いません。

むしろすべての要素がやり過ぎない丁度いい塩梅に収まったバランス感こそ、82ラストの真髄だと思います。

インサイドストレート&アウトサイドカーブ!

のすけ の最も推しなポイントはインサイドストレート&アウトサイドカーブな木型という点。内振りの木型なんて言い方もしますね。

内振ってますね

内振りの木型だと、より人間の足の構造に近いようで、要は履き心地が良くなるってことです。のすけ も内振りの木型は、たしかに自然な履き心地で好きです。

しかも、内振りの木型ほど小指側に余裕ができるので、小指の圧迫感が弱まります。かつ、ロングノーズなことによっても余裕が生まれるので、つま先の寸詰まり感はほぼ皆無です。のすけ は小指側面に圧迫を感じがちなんで、余計相性がいいんでしょうね。

また外側に張り出すことで、ボールジョイントもしっかり確保されています。そのため、ボールジョイントは比較的ゆとりがあるにも関わらず、ボールガースはちゃんと抑えられるという甲薄幅普通にはドンピシャな木型です。

とはいえ、細身の木型であることには変わりないんで、幅広の方には合わないかもしれませんが…。

足裏の立体感!

次点での推しポイントは足裏の立体感です。上の方でこき下ろしてるっぽいですが、実は推しポイントです。

足裏の立体感については、他の木型とはまた違った感覚があります。モディファイドラストみたいに踏まずだけをピンポイントで突き上げるわけではなく、足裏全体で立体感を感じます。

踏まずの凸も感じますが、特筆すべきは踵部分や甲前半部の凹です。今まで足裏の凸を感じたことはありますが、凹を感じたことはあまりありません。凹も凸もあってこそ「立体感」と言えるんですよ。

ただし、あくまでも「やり過ぎない」程度です。モディファイドラストみたいに、常に感じるというよりも、ふとした瞬間に感じるくらい。この絶妙さがまさに丁度いいポイントなんですけどね。

足裏の立体感感じてやるぜー!ってな意気込みで履くと、肩透かし食らうかもしれませんので、あまり期待はしすぎぬよう。のすけ と同じ轍は踏まんでください。

この立体感は、履き込むうちに更に感じるようになったので、今後にも期待です。

カカトの食い付き…?

82ラストの特徴として、カカトの食い付きもよく言われますが、上述の通りあまり感じませんでした。

ただヒールカップのサイズ的には、他の革靴と比べるとコンパクトなほうだと思うので、のすけ のカカトと相性が悪いだけかもしれません。82ラストに限らず202ラスト試着したときも、踵の食い付き感じなかったんで、エドワードグリーンのヒールカップと相性が悪いのかも…。つらい…。

またソールが予想以上に固く、なかなか返りがつきません。ソールが固いのは良いことかもしれませんが。

1年ちょっと履いても、全然踵ついてこないです笑。もしかしたら、ソールが柔らかくなってきたら踵の食い付きもよくなるのかしら?状況変わったらまたアップデートしますね。

革質がめっちゃ好み

直接履き心地とは関係ないですが、これだけは言わせてください。

革質めっちゃ好みです。

エドワードグリーンの革がいいのか、この個体が当たりなのか、御手洗メソッドが効いたのか。いずれにしろめちゃめちゃ好みな革です。

伝われ…!

比較的厚みのある革で、もっちりしっとりとした質感です。油分を多く含んでいるのか、分かりやすい艶感もあります。普段は乳化性クリームだけで済ませがちですが、カドガンにはバチッとクレムを使ってあげたくなります。

伝われ…!

ただ、キメ細かさは他の有名タンナーのものには劣るかと。アノネイやデュプイ、ワインハイマーあたりのドレッシーな革と比べると大味な感じです。

一般的には、キメの細かい革を「革質がいい」と言いがちなんで、そういう観点でいくと一般受けはしない革かもしれません。

でも、のすけ はこういう革大好きです。

セミブローグという華やかなデザインも相まって、ジャケパン等カジュアルダウンした服でも使いやすい一足になってます。

まとめ!

タイトルでの問い「82ラストは甲薄の救世主となり得るか?」に対する答えですが、

救世主確定です!

甲薄の皆さん、安心して履いてください。

ややロングノーズでめちゃめちゃエレガント、でも革はもっちりしっとり。最高です。刺さる人にはドンピシャで刺さる一足でしょう。

気になる人も、あまり気にならない人も、中々見かけないラストなんで、見かけた際には一度試着いただくことを強くオススメします!!

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