今までは履き下ろしたタイミングで、軽く履き心地のレビューしてましたが、何回か履かないと実際のところは分からないだろう。ということで、今回は試験的にちょっと履き込んでからレビューしてみたした。ちょっとだけなんですけどね。
さてさて、こちらの記事で紹介したブラッキーですが、かれこれ10回くらい履いたと思います。履き下ろしてから6ヶ月くらいなんで、だいたい月2回くらいのペースで履いてたみたいですね。
と、いうことで以下10回履いた時点でのレビューです。
まずは簡単にブラッキーのおさらい！
日本のビスポーク靴界の草分け的存在である、ギルドオブクラフツが20年をかけて蓄積したデータをもとにリリースした既成ラインの第1弾、それがブラッキーなのであります。
ギルドオブクラフツの既成ラインではNarrow FittingとComfort Fittingの2つの木型があるのですが、ただウィズが違うだけでなく、各部の形状やバランスをそれぞれ調整するというこだわりよう。
デザインは内羽根のストレートチップです。キャップトゥも大き過ぎず小さ過ぎず、絶妙なサイズ感。スワンネックなどの意匠もない、シンプルなストレートチップですが、シンプルであるが故に全体のバランスやラストの完成度の高さが際立ちます。
実用性と審美性が両立された、一度で二度美味しい的な靴です。
肝心の履き心地は！？
散々御託は並べましたが、結局は履き心地です。どんなに見た目が美しかろうが、どんなに手が掛かってようが、履き心地の良くない靴は良い靴とは言えない、が持論の のすけ です。
そして、肝心のブラッキーの履き心地ですが…
立体感やばいです。
なんというか、ちゃんと足の形をしているというか、足の各部が収まるべきところに収まってる感じがします。もはや履き心地がどうのこうのなんて言ってる場合じゃないですよ、これは。
とりあえず今まで経験したことのない感覚です。もはや異次元。靴というか足の形をした入れ物って感じです。この感じ分かります？
ビスポークってたぶんこんな感覚なんだろうなと思います。ビスポークの靴履いたことないんですけど。
横から見てみると一の甲（ボールジョイント部）はグッと低く、ニの甲にかけて急激にせり上がっています。このおかげで足が前にズレることなく、甲全体のホールド感が向上しているものと思われます。
さらにニの甲も極端に低いわけではないので、窮屈さを感じるわけでもなく、立体感のある木型となっています。低いことは低いんですけどね。この辺のバランス感覚が際立ってると言いますか、これが木型の妙ってやつですかね。
ブラッキーにはラステッドシューツリーも付属しているんですが、シューツリーを見ると、木型のねじれっぷりがよく分かります。
見れば見るほど足なりに捻れてるなーと思います。
捻れてる靴＝いい靴みたいな風潮もありますが、大切なのは足に沿って捻れてることだと、声を大にして言いたい。捻れてればいいってもんじゃないんだぞと。
そういう点でいくとブラッキーはちゃんと足の形に沿って捻れてます。シューツリーずっと見てたらなんだか足に見えてきません？のすけ だけですか？
現に今までも捻れを謳う革靴履いてきましたが、ブラッキーの足の形してる感は飛び抜けてます。ホントに既製品なのか？って感じです。
踏まずの絞り具合ですが、こちらは思ったほど絞られてはいません。
十分絞られてはいると思いますが、他の靴に比べてもまあ並という感じです。履いてても、突き上げるような感覚はなく、あくまでも自然にフィットしています。
そして肝心のカカトですが、こちらも意識させないようなフィット感になっています。
そもそも小振りなカカトではあるんですが、ガチッと掴まれるような感覚はありません。でも、今までのどんな靴よりもちゃんとカカトが付いてきます。不思議。
全体的に履いてて気持ちいい靴ではないんですが、ちゃんと全部スーパーフィットしてる不思議な履き心地です。スーパーナチュラルパーフェクトフィットって感じです。
しっかりした革！
我ながら貧弱な語彙力で恥ずかしい限りですが、とにかく革がしっかりしてます笑
しっかりしてるというか、肉厚というか、コシがあるというか、そんな感じです。誤解を恐れずに言えば固いと言って差し支えない感じです。
要は保形性が高いということです。しっかりした革を使用している分、型崩れし難く、より長く綺麗な見た目のまま使用できます。
ただし、一般的にはこういった革は馴染みにくいというデメリットもあるので、修行期間が長くなりがちです。でも、ここにある靴はビスポークを彷彿とさせる木型を使用しているブラッキー。履き始めから十分高いフィット感なんで問題なしですね。
他の革靴だったら、馴染むまでの期間が大変だなーと思うような革です。が、ブラッキーに関しては、履き心地が変わらないという安心感のほうが高いです。木型と革の組み合わせも最高です。
他の靴と比べても履きジワが目立たないように思うんで、綺麗な見た目を長く保てるというのも嬉しいポイントです。
まとめ！
散々木型を褒めちぎってきましたが、のすけ にこの木型がドンピシャ合ってるだけだったらどうしようと不安になってきました。今更なんですけど。
ただ、試着した感じNarrow FittingとComfort Fittingで履き心地結構変わるんで、大抵の人はどちらかなら合うんじゃないかなと思うんですよね。ちなみに のすけ はもう一足買おうかなくらい気に入った木型です。
なにはともあれ、気になった方は是非試していただきたい靴です！！
コメント